犬の食欲不振・増進と病気の関連性について

愛犬の食欲がなかったら、心配ですね。
お腹が空いていないだけなのか、それとも別の原因があるのか、気になると思います。

逆に、異常な食欲を示すのも問題です。
思わぬ原因が隠れていることがあるからです。

そこで、今回は“食べない”“食べ過ぎ”といった「老犬の食欲」について、解説していきます。
病気はもちろん、老犬ならではの理由で食事が進まない場合も紹介します。

1.食欲がない

元気のバロメーターともいえる“食欲”。
いつもの量をいつもの速さで食べきってくれると安心しますね。

私たち人間もそうですが、食欲がないときには何らかの原因があります。
いちばん気になるのは「病気なのか」という点です。

病気の疑いを見分けるには?

では、食欲の低下が病気かどうかを見極めるには、どうすればよいでしょうか?
ポイントをあげてみましょう。

食欲低下になる病気

食欲は消化管の状態に直結しますから、食欲不振は消化器疾患が原因の場合が多いのですが、他も考えられるので要注意です。

主な病気をあげておきましょう。

  • フィラリア症:犬の心臓にフィラリアが寄生する心臓病
  • 心不全:心臓の血液循環機能に障害が起こる病気
  • 溶血性貧血:免疫機能の異常によって、赤血球を壊してしまう病気
  • 咽頭炎:口やのどに炎症がおきる病気
  • 慢性胃炎:胃の粘膜に異常がおきる
  • 胃捻転:胃の中でガスが発生し、胃がねじれる病気
  • 出血性胃腸炎:黒いジャム状態の血便をしてしまう病気
  • 腸閉塞:腸に何かが詰まってしまったりしてしまう病気
  • がん:体の至るところに悪性の腫瘍ができてしまう病気
  • 歯周病:歯や歯茎などに問題がある病気

このように、様々な異常によって食欲不振はおこります。
食欲のない状態が続く場合や、次にあげるような別の症状が見られる場合は、獣医師に相談しましょう。

食欲低下以外の症状は?

食欲不振のほかにも、消化管の異常を認める症状が出ることが多くあります。
具体的には下痢、便秘、血便などの症状が中心です。

風邪や咽頭炎、気管支炎、肺炎などの炎症性の病気の場合は発熱も見られます。

また、フィラリアやガンの部位によっては腹水が溜まることもあります。背中側に脂肪がついていないのに、お腹側だけ異常に膨らんでいる場合は受診をおすすめします。

内臓の病気ではありませんが、歯周病で歯に痛みがあると、お腹が空いていても食べることができません。この場合、口臭がきつくなる、歯肉から出血しているなどの症状がみられます。

病気以外で食べない場合

老犬の成長は止まっているため、多くのエネルギーを必要としない体になっています。徐々に食事の量が減っていくのは当然のことです。
同時に味覚・嗅覚も衰えていくので、食事の楽しみが減ってしまうのも原因の1つと言われています。

また、運動量も落ちてきますね。
消費するエネルギーが少なくなれば、補給する量も減ります。

こういった徐々に進行する食欲の低下は加齢によるものなので、ごく自然なことです。
無理に食べさせると胃腸に余計な負担をかけるので、シニアフードなどの適切な食事を最低限摂れていれば、問題ありません。

また、一時的にお腹が空いていないこともあります。
いつもより食事の時間が早い、散歩に行っていないなど心当たりはありませんか?

一方で、慢性的に食欲が低下することもあります。
前項のように他の症状が出ていれば病気の可能性がありますが、見られない場合は次の点を考えてみましょう。

ストレス

犬はもともと集団行動をとる動物なので、ペットの場合は家族を自分の群れと考えています。
しかし、そこでトラブルが生じると、犬には強いストレスがかかります。

家族内の喧嘩が多い、犬への接し方が気分で変わるなど、犬にはストレスになってしまいます。“家族の問題=群れのトラブル”ということです。

また、一時的ですが、雷・花火などの轟音や引っ越しなどの環境変化もストレスになります。そばで見守ってあげましょう。

食事への飽き

室内犬の中には、飼い主から様々な食べ物を与えられ、おいしいものがあることを知っている犬もいます。中には、ワガママからハンストしたり、いつもの食事に嫌気がさしたり飽きたりして、食事をしなくなることがあります。

全身状態がよく、元気で他の症状もないなら、この可能性が高いですね。

「いつか食べるかも…」と食事を出したままにするのは良くありません。30分たったら処分し、決まった時間に食べないと食事ができないことを犬に理解させましょう。

2.異常に食べようとする

育ち盛りの子犬なら食欲旺盛というのはわかりますが、成長が止まり新陳代謝も低下している老犬に異常な食欲が見られたら、何か原因があるとみて間違いないでしょう。

病気の疑いを見分けるには?

異常な食欲には、病気が原因で生じるものもあります。
可能性があるものをあげてみましょう。

食欲増進になる病気

食欲が増したときに疑われる病気には、ホルモンの異常・寄生虫・脳腫瘍などがあります。

  • 甲状腺機能亢進症:腫瘍などが原因で甲状腺ホルモンの異常分泌になる病気。
  • クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症):副腎皮質ホルモンの異常分泌が原因の病気。
  • 糖尿病:インスリンの分泌異常による病気
  • 寄生虫:回虫、鉤虫、鞭虫、条虫などの寄生により、栄養を取られてしまう病気。
  • 脳腫瘍:多くは老化が原因で脳内にできる腫瘍。感覚の異常により食欲が増加・低下する。

食欲増進以外の症状

食欲増進とあわせて、指標になるのが体重の増減です。

体重の増加が見られる場合は、クッシング症候群などの可能性があります。
体重の減少が見られる場合は、糖尿病、腸内寄生虫、甲状腺機能亢進症などです。

このほか、次のような症状も見られるので参考にしてください。

甲状腺機能亢進症では元気がやたらとあり、多飲多尿、下痢などが症状で、クッシング症候群では加えて腹がふくらむ、傷が治りにくい、左右対称の脱毛などがみられます。

糖尿病は肥満から発生することが多いのですが、倦怠感、多飲多尿を示します。

病気以外で食べる場合

最近では犬も高齢化が進み、認知症になる犬も増えてきました。
この症状の1つに、異常な食欲があります。

他の病気の兆候がないのに食欲が増している老犬は、次のような点に気をつけて様子を見てみましょう。

  • ぼんやりしている
  • 飼い主の呼びかけに対する反応が悪い
  • 昼夜の逆転、夜中の無駄吠え
  • 失禁、徘徊、
  • 前に歩くが後ろに下がれない

これらが該当するのなら、認知症の可能性が高いでしょう。

また、ストレスから過食になることもあります。人間と同じですね。
前述のようなストレスが犬にかかっていないかどうか、チェックしてみましょう。

3.水を沢山飲む

食事同様に適度な水分摂取も、健康には必要です。
しかし、異常な喉の渇きは水分の代謝経路や体液の濃度に関する問題が潜んでいるかもしれません。

多飲の症状がある病気について

水を多く飲みたがる病気には、次のようなものがあります。

  • 糖尿病:血糖値が上昇するため、症状が進行すると多飲多尿の症状が出る。
  • クッシング症候群:血糖値が上昇するため多飲多尿になる。
  • 尿崩症:抗利尿ホルモンが低下するため、多飲多尿になる。

そのほか、他の病気の治療に使われている薬の副作用のために、水を欲しがることもあります。

4.水をあまり飲まない

水を飲まないのは非常に危険です。
体内の水分が3~5%失われただけで脱水症状を起こし、10%失われると命にかかわると言われています。
水分をとらない原因があるのなら、早急に取り除いたり治療したりする必要があります。

水を飲まない原因として考えられるものをあげましょう。

糖尿病性ケトアシドーズ

水を飲まない他、嘔吐や下痢、元気がないなどの症状があり、昏睡状態に陥ることもあります。糖尿病の治療が不十分なために、血液中のケトン体が著しく増えることでおこります。

歯周病

虫歯に水がしみて、飲みたいのに飲めないこともあります。
若い犬なら抜歯という方法もありますが、老犬の場合は獣医師に相談してみましょう。
なお、冷たい水は刺激が強いですが、ぬるま湯ならしみにくいので、飲みやすくなります。虫歯の位置によっては、スポイトなどで奥の方に水を落としてやると飲ませられることもあります。

関節痛

犬用の食器に水を入れている場合、首を下げる姿勢が辛いのかもしれません。台の上に載せたり、ボトル型に変えたりして、犬の首がまっすぐな状態で飲めるようにしてあげましょう。

食事や水は、命を守る大切なものです。
犬は人間と違って、「もったいないから食べてしまおう」とか「忙しいから早めに食べよう」など感情や理屈で食事をすることはできません。
犬が健康ならば、“摂りすぎ”も“摂りなさすぎ”もあり得ないことです。

でも、異常があるのなら、病気・ストレス・環境など、何らかの原因があると考えて良いでしょう。
いちばん早く気付けるのは、飼い主です。食べたり飲んだりした量にも気を配ってあげてくださいね。

犬の皮膚、被毛に適した栄養とケア

美しく艶やかな被毛は犬のシンボル。犬種によって特徴も様々ですね。

しかし、それも健康な皮膚があるからこそ、です。
皮膚に異常があれば、被毛は輝きを失い、最悪の場合は脱毛してしまいます。

一度かかると治りにくい皮膚病の予防には、日頃からのお手入れが大切です。

ここでは、老犬がかかりやすい皮膚病や、皮膚を健康に保つ栄養素について解説するとともに、お手入れの方法についても紹介します。

1.犬に多い皮膚関連の病気について

犬の皮膚は被毛に覆われているため、異常に気付かないこともしばしば。

さらに、犬の表皮はとても薄く、デリケートです。
温度差や湿度にも敏感で、暑さや多湿・乾燥には弱く、人間よりも皮膚疾患は多いと言われているくらいです。

皮膚病の原因はいろいろありますが、かゆみのために掻き壊してしまうほか、“舐める”という行為によって炎症を悪化させてしまうケースも多々見られます。

なるべく早く発見して、治療してあげたいですね。

老犬に見られる皮膚疾患には、アレルギー性皮膚炎のように若い時期から継続するものもありますが、細菌性の皮膚疾患の中には老化によって抵抗力が落ちたために発症するものも少なくありません。

詳しくみてみましょう。

アレルギー性皮膚炎

花粉・食物などのアレルギー物質が、犬の体内に入ることで発症する皮膚炎です。
顔の周りや結膜、足の付け根、肛門の周り、お腹の周り、耳などに多くみられます。

犬が掻きむしって症状が酷くなると、皮膚が角化したり、膿皮症や外耳炎結膜炎などの皮膚炎を合併したりすることもあります。

アトピー性皮膚炎もこの1つで、治りにくい皮膚疾患です。

マラセチア皮膚炎

マラセチアという酵母菌の一種が原因で起こる皮膚炎です。

通常、どの犬の皮膚にも付着している菌ですが、老化などによる免疫力の低下、皮脂腺からの脂質の大量分泌などがあると、発症すると言われています。

脂質の多い分泌物により被毛がベタつき、体臭がきつくなったりフケが増えたりします。
口、耳、尾の付け根、足の付け根などに多く、発疹や脱毛が見られ、耳で発症すると外耳炎になる可能性もあります。

膿皮症

ブドウ球菌という皮膚に存在する細菌が原因です。

健康時には問題ありませんが、老化などによって免疫力が低下しているときに、毛穴や傷口からこの菌が体内に侵入し、感染することで発症します。

赤い湿疹やフケが見られ、非常にかゆがります。
進行すると湿疹は環状に広がり、膿を持つようになります。

内分泌性皮膚疾患

ホルモンの異常により起こる症状全般を指し、主に脱毛が見られますが、かゆみなどは少なく、気づきにくい皮膚病です。

犬にも人間同様、さまざまな種類のホルモンがありますが、特に老犬では甲状腺ホルモンの異常による“甲状腺機能低下症”が原因となる皮膚疾患がよく見られます。

背中に左右対称の脱毛を生じるのが典型的な症状です。
尻尾の毛がなくなる“ラットテール”と呼ばれる症状も見られます。

2.皮膚・被毛を健康に保つ栄養素

犬の被毛は皮膚で作られるので、まずは健康な皮膚を保つことが大切です。そして、皮膚や被毛の原料となる栄養が十分に摂取できており、それがきちんと皮膚まで届いていなければなりません。

皮膚や被毛が健康であるためには、このような体のシステムにかなった栄養補給をしてあげることが大切です。
詳しく見てみましょう。

たんぱく質と脂質

人間と同じように、犬の皮膚や毛もたんぱく質と脂質からできています。
ですから、皮膚や被毛を美しく健康に保つには、良質なたんぱく質と脂質を毎日の食事から補うのが一番です。

できれば、動物性由来のたんぱく質や脂質が中心の食事を与えましょう。犬は元来肉食ですから、植物性の素材は吸収されにくく、老犬では胃腸の負担になることもあります。

たんぱく源として適している食材は、肉・魚・乳製品などです。食物アレルギーを持っている場合は、特定物質が含まれていないかチェックすることも忘れずに。

また、動物性たんぱく質を多く摂ると脂質も多くなってしまうので注意しましょう。ドッグフードならバランスはとれているので、原材料で動物性素材が多いものを選ぶのがおすすめです。

一点、注意したいのが“脂質の組成”です。
動物性脂質に多い飽和脂肪酸と、一価・多価(オメガ3や6など)といった不飽和脂肪酸のバランスが取れたドッグフードを選ぶと良いでしょう。

オメガ3脂肪酸は血液の凝固や炎症を抑制し、オメガ6脂肪酸は皮膚と被毛の修復や成長に不可欠な栄養素です。

これらを多く含むのは、キャノーラオイル、サーモンオイルなど、植物系や魚系のオイルです。多種類の脂質の素となる素材を使っているフードを選ぶと良いでしょう。

亜鉛

ミネラルの適切な摂取も皮膚を強くし毛艶をよくする作用があります。特に重要なのは、亜鉛です。

亜鉛は牛肉、レバーなどに多く含まれているので、肉食中心の食事をしていれば不足することはありません。
しかし、カルシウムなどと一緒に摂取すると吸収が阻害されるため、気づかぬうちに不足していることもあります。

毎日補うことはありませんが、たまに火を通したレバーを与えると良いでしょう。

ビタミン類

ビタミンは体の様々な器官で反応を促進したり、有害な活性酸素を除去したりしています。
不足すると、皮膚や被毛にも影響が出ます。

特に注意したいのは、次の3つです。

ビタミンA
表皮細胞の増殖と分化に関わります。不足すると皮膚の角化、脱毛を起こすことがあります。
ビタミンC
活性酸素を除去する抗酸化作用のほか、皮膚のハリを保つコラーゲンの合成や皮膚の再生を助ける働きをしています。犬の体内で合成できますが、ストレスなどで不足していることもあります。
ビタミンE
強力な抗酸化作用があります。血行を促進して肌の新陳代謝を促し、毛艶をよくする働きがあります。

ほとんどのドッグフードではこれらの栄養素が補われていますが、皮膚疾患をもっている犬にはサプリメントなどで補給してあげるのも良いと思います。
治療中の犬はかかりつけの獣医師に相談の上、過剰摂取にならないよう量を守って与えましょう。

3.皮膚や被毛のお手入れ方法

犬の皮膚や被毛も新陳代謝によって、特定のサイクルで新しい皮膚や被毛に変わっていきます。
これが正常に行われるためには、これらの原料となる栄養分や酸素を運ぶ血液の循環を良くしてやり、不要な物質を速やかに取り除いてやることが大切です。

基本のケア

ブラッシングには不要な毛を取り除くとともに、皮膚をマッサージして血行をよくする効果もあります。
できるだけ毎日行い、全身の健康チェックもしておきましょう。

特に毛が抜け変わる春先は、小まめなブラッシングをおすすめします。
抜けた毛が体表に残っていると、菌やダニなどが繁殖しやすくなり、皮膚病の原因になります。

また、適切なシャンプーも重要です。

犬の皮膚からは人間よりも多くの皮脂が分泌されています。
適量ならば毛艶を良くする効果がありますが、それが蓄積しすぎたり、皮膚の状態が悪く過剰に分泌されたりすると、体臭や皮膚病の原因になります。

これらを取り除くには、シャンプーによって洗い流すのが一番です。

ただし、老犬には体の負担にもなりますから、体調を見ながら行ってください。
月一回程度でも十分でしょう。シャンプーをし過ぎると、皮膚のバリア機能が低下してしまうからです。冬は風邪をひかないように丁寧にドライヤーで乾かしてあげることも忘れずに。

皮膚病によっては清潔に保つ方が良い場合もあるので、獣医師の指導のもと、適切なシャンプーを使用して行いましょう。

どんな場合でも、力を入れすぎずに優しく洗い、必要な皮脂まで落とさないようにシャワーのお湯をぬるめに設定しましょう。かさぶたなどがある場合は剥がさないように気をつけてくださいね。

お手入れグッズ

最近のペットブームを反映し、犬のお手入れグッズも多種多様のものが売られています。
ですが、基本をしっかりやっておけば、あれこれ買い揃える必要もありません。
以下を参考に、しっかりと愛犬をケアしてあげてくださいね。

ブラッシング用品

毛並みを整える目的のものですが、犬種や目的によって使い分けるのがおすすめです。

どのブラシにも言えることですが、一度自分の肌にあてて使用感を確認してみましょう。
どのくらいの強さでブラッシングすれば皮膚へのダメージが少ないか、実感できると思います。

ブラッシングに痛みを感じると、犬は嫌がるようになってしまいます。また、強すぎるブラッシングが皮膚病の原因になることもあるので、注意しましょう。
気持ちいいと感じられるような強さでやってあげましょうね。

ピンブラシ
ブラシを1本用意したいというなら、コレです。ピンの根元にゴム製のクッションがあるので、マッサージ効果があり、犬も痛がりにくいです。反面、被毛の根元までピンが届きにくいので、皮膚近くの抜け毛の除去には丁寧なブラッシングが必要です。
ファーミネーター
ダブルコート(チワワ、ミニチュアダックスフント、コーギー、柴犬など)の犬種に向いており、下毛(アンダーコート)を除去するのに適しています。トリマーが使用するスリッカーブラシは鋭利なので注意が必要ですが、ファーミネーターは取り扱いが簡単です。熊手のように抜け毛を掻きとり除去できます。
ラバーブラシ
柔らかいゴム製で抜け毛やほこりの除去に使用します。同時にマッサージ効果もあります。
獣毛ブラシ
抜け毛の除去にはあまり向いていませんが、自然派志向の人や、酷い皮膚病の犬に適しています。皮膚への刺激も少なく、オイルなどを塗布するときにも使えます。

シャンプー

不要な皮脂やフケ、被毛はかゆみの原因にもなります。
これらを取り除くためにはシャンプーが一番です。きれいにしてあげるとかゆみが治まることもありますよ。

ただし、皮膚に炎症がある場合は低刺激のものを使いましょう。

天然素材を使ったシャンプーや、殺菌効果、保湿効果があるシャンプーなど多くの種類が販売されていますので、犬種や症状にあったものを選びましょう。

保湿

シャンプーは汚れや不要な代謝物を洗い流してくれますが、同時に必要な皮脂も取り除いてしまうことがあります。
皮膚を守っている皮脂が少ないと乾燥して、かゆみの原因になるので、適切な頻度と種類(保湿効果ありなど)を使ってシャンプーしましょう。

低刺激性や保湿効果があるシャンプーを使っても乾燥しがちな犬や、冬場の乾燥時には保湿剤を使用することをおすすめします。
オイルも各種販売されているので、犬にあったものを選んであげると良いでしょう。

なお、犬の皮膚の乾燥は、お腹をなでるとわかりやすいです。
健康な皮膚はしっとりとしていますので、愛犬とのコミュニケーション時にチェックしてあげましょう。

老犬に適した栄養について

長い間、一緒に暮らす愛犬は家族同然の存在です。
気持ちの上では人間同様に扱っていることでしょう。

でも、犬は人間とは異なる生き物です。何もかも人間と同じようにすることは、危険です。
特に、犬の食生活を人間と同じように考えてしまうと、愛犬の健康を脅かすことになりかねません。

ここでは、犬の健康を守る栄養をテーマに、人との違いを正しく理解したうえで、愛犬に摂らせたい栄養や控えた方が良い栄養などについて、詳しく説明しています。

1.犬と人間の栄養の違い

犬に必要な栄養…つまり食性は、エサを獲る“歯”と、消化する“腸”を見ればわかります。
歯や腸は、その動物が必要とする形に進化しているからです。

まず、犬の歯を見てみましょう。
いちばん目につくのは鋭くとがった犬歯ですが、これは肉を切り裂くのに適した形です。

奥歯は人と違って鋭さがありますね。これは食べ物を切断し、喉を通るサイズにすることを目的としています。人のように平らであれば細かくすりつぶせますが、犬の歯ではできません。

犬の食事を見ると、ほとんど“丸飲み”状態であることがわかります。
これは、歯で飲み込めるサイズにしたら、あとは強力な消化酵素で分解するという体の構造があるために、お腹を壊さずに消化できるのです。

次に腸を見てみましょう。

犬の腸は人よりも短いので、硬い食物繊維などを消化するのには不向きです。
逆に草食動物は体の何倍もの長さの腸を持っていて、ゆっくりと消化できるので食物繊維なども消化できるわけです。

このように、歯や腸の構造を見るだけでも犬が本来肉食であることがわかります。
人との暮らしに順応した犬は雑食性も獲得しましたが、人間と同じ意味で雑食なわけではありません。

飼い主の中には、自分がおいしいと感じたものを愛犬に与えたいと思う人がいるかもしれません。
でも、それが犬にとって良いものかを考えてから与えるように心掛けることが大切です。
私たちが普通に食べているものでも、犬には命取りになるものだってあります。
犬には犬の食性があることを理解しましょう。
 

2.摂取させるべき栄養

それでは、老犬に摂取させたい栄養とは何でしょうか?

まず、簡単に栄養素について説明します。
炭水化物、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルは“五大栄養素”と呼ばれ、人間にとっても重要ですが、そのバランスは犬と人で異なります。

犬には人よりも優れた身体能力があるため、筋肉質です。筋肉はアミノ酸から合成されますが、その供給源はたんぱく質です。
また、人はエネルギー源として主に炭水化物を利用しますが、犬はたんぱく質や脂質も多く利用しています。
このように、筋肉の生成や活動を支えるエネルギーを供給するために、犬は人よりも多くのたんぱく質を必要としているのです。

また、筋肉・血液・皮膚などの組織の合成や代謝を円滑に行うには、ビタミンやミネラルといった生理活性物質も重要です。

これらについて、さらに詳しく見てみましょう。

たんぱく質

たんぱく質は、体の組織を構成するアミノ酸の供給源です。

アミノ酸の中には体内で合成できない“必須アミノ酸”があり、犬の場合は10種類あります。これは、必ず食事から摂取しなければなりません。
例えば、“アルギニン”という必須アミノ酸が欠乏すると、アンモニア中毒を起こし死亡することもあります。

老犬は運動量が減るから、たんぱく質もそんなにいらないのでは…と思うかもしれません。
しかし、犬は私たち人間と違ってたんぱく質からも多くのエネルギーを得ています。
さらに、老犬になると代謝機能が低下してしまうため、以前と同じ量を摂取しても吸収される量は減ってしまいます。

ですから、成犬期よりも多くのたんぱく質を老犬には与えるようにしましょう。

ビタミン

犬にとって重要なビタミン(ビタミン様作用物質含む)は13種類あります。
ビタミンA、D、E、K、B1、B2、B6、B12、パントテン酸、ニコチン酸、葉酸、ビオチン、コリンです。

ビタミンの中には不足すると欠乏症を招くものもあります。
犬ではニコチン酸の欠乏により、舌が黒くなる黒舌病が有名です。

逆に、油溶性のビタミンには、多く摂りすぎると過剰症をおこすものもあります。別項も併せてご覧ください。

ミネラル

ミネラルは、微量でも体のバランスを整えるのに不可欠な働きを持っています。
特に犬に必要なミネラルは、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などです。

ミネラルはバランスが重要で、例えばカルシウムだけ必要量とっても、マグネシウムやリンが適量存在しないと骨は形成されません。

このように不足すれば欠乏症に、多く摂りすぎれば過剰症になりやすいのがミネラルです。
適度な量を適正なバランスで摂取することが大切です。

バランスよく与えるには

主食となる肉類はたんぱく質が豊富ですが、意外なことにカルシウムに乏しく、この点だけ見ると犬にとってバランスの良い食べ物とは言えません。
しかし、野生ならば肉と一緒に骨も砕いて食べたりできますし、生ならビタミンの補給もできます。

残念ながら、ペットとして暮らす犬は自分で必要なものを選ぶことができませんから、飼い主がバランスを考えて与えなければなりませんね。

また、前述の必須アミノ酸や必要量のビタミンやミネラルを過不足なく与えることは、なかなか難しいものです。

こういった犬に必要な栄養バランスを考慮して作られているのが“ドッグフード”です。
ただし、ドッグフードにもいろいろあるので、老犬には品質の良いものを選んであげましょう。詳細は次項をご覧ください。

3.あまり与え過ぎないほうがよい栄養

犬と人では体の構造や生理作用が異なるため、人にとっては害がなくても、犬にとっては毒同然という食べ物もあります。
チョコレートやネギ類、ブドウ・レーズン、アボカドなどはその代表例です。

こういった食材は、近年では広く認知されてきたので、扱っているサイトも多く、知っている人も増えています。

しかし、一見すると健康に良さそうなのに、実は体に良くない…といった食材もあります。老犬はただでさえ胃腸が弱っていますから、良かれと思って与えても犬の負担になっていることが少なくはありません。

ここでは、このような「良さそうに思えても実は負担になっている食材」を中心に説明します。

植物性たんぱく質

最近は食物アレルギーを持つ犬も多く、大豆などの植物性たんぱく質を配合したドッグフードも多く見られます。
ですが、老犬の場合、鶏・豚・羊・牛・魚類などの動物性食材にアレルギーがなければ、できるだけ植物性の原料は避けた方が良いでしょう。

前述の通り、犬は肉食に近い雑食性ですから、動物性の食材の消化・吸収に優れた体をしています。

つまり、ドッグフードの成分上はたんぱく質を犬の所要量含んでいても、それが植物性の場合、実際は必要なたんぱく質をとれていない可能性が高くなるのです。

栄養成分表示は内容量の内訳であって、犬の体が吸収できる数値ではありません。

老犬は胃腸の機能も低下していますから、飼い主がパッケージを良く見て、できるだけ動物性の原料が使われている商品を選んであげましょう。
その際、使われている原料の種類が多い方が、アレルギーなどのリスクを軽減し、バランス良く栄養を摂ることができるので、おすすめです。

不溶性食物繊維

便秘になりがちな愛犬に食物繊維を与えたいと考える飼い主は多いと思います。
でも、食物繊維には水溶性と不溶性があり、後者は犬の胃腸に大きな負担を与えてしまうので、注意が必要です。

前項の通り、犬はもともと肉食ですから、植物(セルロースなどの不溶性食物繊維)を消化できる酵素も、栄養を吸収できる長い腸も持ち合わせていません。

確かに、食物繊維は適量なら便通の改善や消化の助けになる重要な物質ですが、多すぎると消化不良の原因となり、老犬には大きな負担になることもよく見られます。
与えるなら、火を通して柔らかくし、便の状態を見ながら少量ずつにするべきです。

不溶性の食物繊維はゴボウや大豆などの豆類に多く含まれます。
一方、水溶性食物繊維(ペクチン)はキャベツ、リンゴなどの果物のほか、海藻、ゴボウにも多く含まれます。
細かく刻んで煮てあげれば、負担を軽減させて便秘を改善できますよ。

レバー

レバーは栄養満点の食材ですが、ビタミンAがたくさん含まれています。

ビタミンAは必要な栄養素ではありますが、脂溶性のため、摂りすぎても体外に排出されにくく、蓄積されやすい物質です。
このため、ビタミンA過剰症になりやすいので、たまに与える程度に留めましょう。

また、寄生虫がいることがあるので、与えるときは十分に火を通しましょう。

カロリーオフ・カロリーゼロ食品

暑い季節、ついつい自分用のドリンクを愛犬に与えてしまうことはありませんか?
水分補給は犬にも重要ですが、そのドリンクに難消化性の原料が使われていると要注意です。

人間用のドリンクには、カロリーを軽減する目的で、消化できない(=エネルギーとして利用できない)甘味料を使っているものが多くあります。

パッケージをよく見ると、「大量に摂取すると、お腹が緩くなることがあります」と注意表示されていますので、たとえ少量でも犬には決して与えないでください。
なぜなら、犬と人間では体重に差があるため、その物質に対する許容量が大きく異なるからです。

こういった物質には、糖アルコールと呼ばれる甘味料(エリスリトール、キシリトール、ソルビトール)などがあり、一過性ですが下痢を起こす可能性があります(緩下作用)。

特に、キシリトールでは急激な血糖値低下を起こしショック症状を起こすことがあり、歩行困難、内出血、肝不全の原因にもなります。

ドリンクだけでなく、色々な加工食品に使われているので、人間用の食品は与えないでください。

4.水について

水分は体の60~70%を占め、血液とともに栄養を体中に運んだり、不要物を回収したりと新陳代謝には欠かせない存在です。
不足すれば、身体は喉の渇きとして訴え、補給を促します。

ところが、老犬は感覚が鈍くなっているため、喉の渇きにも気づきにくくなっています。
常に水分を補給できる状態にあっても、必要量が摂れているかは別問題ということです。

あくまでも目安ですが、食事や水として摂取するべき1日の水分量は、10kgの犬で約700ml、5kgだと400ml、2kgだと200ml程度と言われています。

脱水気味になると腎臓や肝臓に負担がかかってしまいます。
老犬には口元に水を持って行って促したり、ドッグフードを水でふやかして与えたりして、摂取量が増えるように心掛けてあげましょう。

また、ミネラルウォーターを与える人もいると思いますが、たまに与える程度なら大きな問題はありません。

しかし、日常的にミネラルウォーターを与えるとなると、話は別です。
特に硬水タイプは適していません。
硬水タイプにはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多く、摂りすぎると結石などの病気になることがあるからです。

個人的には水道水が一番だと思います。
人間の飲用に作られているので安全性も高いですし、結石のリスクもありません。
残留塩素が心配な人は、一度沸騰させてから与えれば良いでしょう。

なお、沸騰させた水や浄水器を通した水には塩素が残っていないので、腐るのも早くなります。留守宅には水道水の方が安全ですよ。

老犬の健康を守るダイエット

老犬期に入り、運動量が減ったせいか、気づいたら愛犬がポッチャリ…。

日本の場合、3割以上の犬が肥満傾向にあると言われていますが、年々増加している現状にあります。
若い時期とは異なり、老犬期の肥満は思わぬ危険を招くことがあるので、注意してあげたいですね。

ここでは、老犬期の肥満の危険性と、理想的な食事や生活習慣、老犬に適したダイエット法などを紹介します。

1.肥満が招く危険について

同じ肥満でも、成犬期と老犬期では体に与える影響が違ってきます。
老犬期の肥満の方が、重篤な病気やケガにつながる危険性が高くなり、また治りにくくなるので、注意がひつようですね。

まずは老犬の肥満によってかかりやすい病気やケガについて見てみましょう。

病気

厳密にいえば“肥満”は病気ではありませんし、直接的な原因になるわけではありません。
しかし、この考えが肥満の犬を増やし、より重大な疾患を引き起こしているのは事実です。

肥満によって発症する危険がある病気には、次のようなものがあります。

糖尿病

血液中のブドウ糖量をコントロールできなくなって、慢性的に血糖値が高くなってしまう病気です。

通院して処方食や薬をもらい、状態によってはインスリン注射が必要になることもあります。
糖尿病は長く付き合わなければならない病気ですので、犬はもちろん、飼い主にとっても負担が大きいですね。

また、糖尿病は合併症の多い病気で、白内障、網膜症、自律神経障害や昏睡、糖尿病性腎症、肝疾患、細菌感染症などがあります。
失明や命に関わる可能性もある恐ろしい病気だという認識が必要です。

心臓病

肥満によって体が大きくなると、心臓は全身に血液を送り出そうとして過剰に働かなければなりません。
そのため、肥満は心臓へ多大な負担をかけることになります。

直接的に心臓病を発症させるわけではありませんが、心臓や血管に脂肪が蓄積して循環器系に負荷を与え、結果的に心臓病を発症する可能性が高くなるのです。

長年働き続けた老犬の心臓は、若いときに比べて少しずつ弱まっています。同じ肥満でも、心臓に与える影響はより深刻ですので、十分に注意しましょう。

気管虚脱

首の周辺に脂肪がつくと、呼吸による空気の通り道が圧迫されて狭くなる“気管虚脱”を起こしやすくなります。
その結果、呼吸がしにくくなり、チアノーゼを起こすこともあります。

遺伝的な要因もありますが、特に小型犬や短吻種がなりやすいので、太りすぎないように体重管理することが大切です。

手術時の危険性

不慮の事故や病気で、愛犬が手術を受けなければならないことも考えられますよね?

しかし、肥満の犬には大量の皮下脂肪があるので、この皮下脂肪に麻酔薬が吸収されてしまい、麻酔が効きにくくなってしまうのです。
そのため、麻酔薬の量や時間などのコントロールが難しくなり、麻酔すること自体が命に関わる可能性があります。

また、麻酔が効いたとしても、大量の脂肪によって血管や臓器・患部の位置が特定しにくくなり、手術のリスクが高くなってしまうのです。

肥満が原因で手術を断られるケースもありますので、日頃の体重コントロールが大切です。

肥満によるケガ

ケガとして多いのは、関節炎や腰痛です。

関節炎とは、関節内の軟骨になんらかの支障が出て関節の炎症が起こり、慢性的な痛みを伴うものです。

遺伝的・年齢的な要因もありますが、肥満による体重増加が関節を傷めてしまい、関節炎の原因になることもしばしばです。

一方、腰痛は、肥満によって胴体が沈み気味になり、その状態が慢性化することで起こります。
特に胴体の長い犬種(ダックスフントやコーギーなど)は気をつけましょう。

関節炎や腰痛は痛みを伴うので、運動を嫌がるようになり、さらに肥満傾向になるという悪循環に陥りやすくなりますので、早めに体重を減らすことが大切です。

2.理想の体型・体重・摂取カロリーについて

ここまで肥満による危険性について触れてきましたが、果たして、肥満とはどのような状態を指すのでしょう?

犬の理想の体型・体重・摂取カロリーは、犬種や年齢によって大きな差がありますが、目安として以下を参考に愛犬の状態を判断し、ケアしてあげましょう。

体型

適正体型は『ボディコンディションスコア(BCS)』で判断することができます(表1参照)。

まず、犬を立たせ、背後から肋骨あたりをさわってみましょう。
簡単に肋骨にさわれる程度が理想的な体型「スコア3」の状態です。
肋骨にさわれないなどの場合は肥満と考え、肥満を解消してあげてください。

【表1】犬の体型(BCS)
BCSの表
環境省『飼い主のためのペットフードガイドライン』より
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide/pdf/full.pdf

体重

愛犬の健康管理には、日頃から体重を測っておくのが一番です。飼い主が肥満に気づきやすいので、早めに対処できますね。

犬種によって適正な体重は犬種図鑑などにありますので、それを10~15%を超えたら肥満傾向とするのが一般的です。

ただし、愛犬の体高が標準よりも高い(骨格が大きい)場合は、多少超えても大丈夫です。総合的に判断するようにしましょう。

わからなければ、獣医師に相談してみてもいいですね。
最近は犬用の体脂肪計もありますので、動物病院で測定してもらうのもおすすめです。

摂取カロリー

毎日、愛犬に与えている食事が適量かどうかも気になるところですね。

でも、大切なのは食事の量ではなく「1日の総摂取カロリー」です。
食事だけでなく、おやつも含めて愛犬が1日に食べる物のカロリー全体で考えましょう。

犬が生きていくために必要なエネルギーを「1日当たりのエネルギー要求量」と言います。
これは、犬のライフステージや状態(妊娠中・活動的な犬など)で異なりますが、一般的な老犬の場合は、次の計算で求めることができます。

「安静時のエネルギー要求量」は計算が難しいので、【表2】を使ってくださいね。

  安静時のエネルギー要求量(表2参照) = 70×体重0.75  
  老犬の1日あたりのエネルギー要求量(kcal) = 安静時のエネルギー要求量×1.4

【表2】安静時のエネルギー要求量

kgkcalkgkcalkgkcal
316022711521,356
419825783551,413
523427829571,451
626830897601,509
730132942621,547
8333351,007651,602
9364371,050671,638
10394401,113701,694
12451421,155721,730
15534451,216751,784
17586471,257771,819
20662501,316801,872

例として、体重10kgの老犬で計算してみましょう。
この犬の「安静時のエネルギー要求量」は、表2より394kcalとわかります。
したがって、「1日あたりのエネルギー要求量」は、394×1.4となりますので、551.6kcalになります。

1日に与えている食事やおやつの合計量の目安にしてくださいね。

3.老犬のダイエット方法

愛犬も年をとるにつれ、少しずつ運動量が減り、新陳代謝が落ちてきます。

しかし、飼い主が気づかず、若い頃と同じように食事やおやつを与え続けていると、結果的に“食べ過ぎ”の状態になってしまいます。

肥満に気づいたら、きちんと対策をとってあげましょう。

成犬ならば食事療法とともに運動量を増やすことも可能ですが、犬も人間と同じです。おじいちゃん・おばあちゃんにダイエットのために運動させるのは酷というもの。

老犬のダイエットは、食事を中心に行いましょう。

成犬用のドッグフードを与えているなら、2週間ほどかけてシニア用に切り替えます。
そして、食事の回数を増やして全体の量を少しずつ減らし、適正な摂取量に戻していきましょう。

もちろん、高カロリーなおやつや人間用の食べ物は厳禁です。
ヘルシーなおやつに切り替え、1日の総量で考えるようにしましょう。

シニア用フードは低カロリーですが、たんぱく質がたっぷり摂れるように設計されていますので、老犬の胃腸の負担も少なく、体の維持にも最適です。

かなり肥満の状態なら、シニア用のダイエットフードもありますので、これを利用するのも良いでしょう。

年をとっていても筋肉の維持は健康のためにも重要です。
高たんぱくな食事を与える一方で、適度な運動を心がけてあげましょう。

関節炎などを患っている老犬は痛みがあるために、散歩を嫌がるかもしれません。
アスファルトの上では衝撃が大きいので、芝生や土の上など柔らかい地面に連れて行って歩かせましょう。
水中ならさらに負担が軽減されるので、水場が近くにあれば泳がせてあげるのもおすすめです。

ドッグフードメーカー『PURINA』が十数年間にわたって調査した結果、適正な食事で理想体重を保った犬は平均的に15%(1.8年)寿命が延びたそうです。

愛犬との楽しい日々を1日でも長く保つために、きちんと体重管理してあげましょう。

老犬の足腰の健康を守る栄養とケア

人も犬も“老いは足からやって来る”といいます。
愛犬が立ち上がる時によろけたり、散歩中につまずいたりする回数が増えてきてはいませんか?

これらの現象は、足や、足に直結する腰の老化によって引き起こされるものです。元気に体が動かせるようにサポートしてあげましょう。

ここでは、老化による足腰への影響や効果がある栄養素、改善するためのトレーニングや注意すべきことについて紹介します。

1.老犬に多い足腰の病気について

全身の体重を支える足や、体の中心にある腰は、加齢によって変化が起こりやすい部位です。
よく見られる病気について、簡単に説明しましょう。

関節炎

骨と骨の繋ぎ目にある“軟骨”が加齢によって擦り減り、炎症をおこした状態です。軟骨は関節を曲げ伸ばしするときにクッションの役割をしているので、これが擦り減ることにより、痛みを生じます。

変形性脊椎症

背骨の一部が変形して突起やブリッジができ、これが神経を圧迫して痛みを生じます。
進行すると、排尿や歩行が困難になることもあります。

他に、年をとると脱臼をしやすくなったり、股関節形成不全などの持病が悪化しやすくなったりもします。

なお、こういった病気の兆候は、“後ろ足”の方が出やすいと言われています。

犬は前足に体重をかけて歩くので、普段から後ろ足の筋肉の使用度が低いのです。そのため、後ろ足の方が先に弱まり、症状が出やすくなると考えられています。

老化による足腰の弱りは少しずつ進行するため、発症するまで気が付かないこともあります。
日頃から、歩き方や座り方などに不自然さがないか、観察しておくことが大切ですね。

2.足腰をケアするために摂取したい栄養

若い頃は体に必要な栄養素を体内で作り出していますが、年をとると十分な量を合成できず、不足しがちになります。
食事の一部として補給してあげましょう。

また、日頃から十分な量が供給できていれば、足腰が弱りにくくなる予防効果も期待できます。
犬種によっては関節炎や股関節形成不全などかかりやすい病気もあるので、症状が現れる前から予防的に与えておくのも良いでしょう。

では、足腰によい栄養とは何でしょうか?

基本的には、骨・関節とそれを支える筋肉に良いものが“足腰にもよい”といえます。
具体的に見てみましょう。

骨の主成分は「カルシウム」です。その原料となるカルシウムを不足しないように食事やおやつで補いましょう。

カルシウムたっぷりの牛の骨などを与えても良いのですが、歯の弱った老犬には硬すぎますので、イワシなど柔らかい小骨のある魚を煮て与える方が良いでしょう。

また、サプリメントも多数販売されていますので、これを利用するのも一法です。
できれば、カルシウムと共に骨の形成に関与する「マグネシウム」も配合されたものがおすすめです。

通常の食事だけならこれらの成分を摂りすぎることはありませんが、過剰摂取は尿結石や骨の異形成につながることがあります。
サプリメントで与える際は、必ず量を守りましょう。

関節

関節にはクッションの役割をはたす軟骨があります。
加齢によって擦り減ってしまう軟骨の再生をサポートする成分を補給することで、スムーズな関節の動きに近づけることができます。

代表的な成分は、軟骨の柔軟性を高める「コンドロイチン」と、軟骨の再生を促進させる「グルコサミン」です。
これらによって軟骨が改善されれば、関節の痛みを軽減できます。

なお、数ある犬用サプリメントの中でも、この2つの成分は予防や改善の効果が出やすいと言われています。
関節に障害がおこりやすい犬種では早期から、すでに発症している犬には痛みを軽減するために、与えると良いでしょう。

筋肉

骨は筋肉によって支えられています。
ですから、老化によって筋力が低下すると、骨や関節に与える負荷が大きくなってしまいます。

筋肉のもとは「たんぱく質」です。
若い犬の方がたんぱく質を多く必要とするように思うかもしれませんが、決してそうではありません。老犬にこそたんぱく質は重要な栄養素なのです。

老犬にはたんぱく質たっぷりの食事を与えましょう。

市販の老犬用と明記されたドッグフードなら、高たんぱくに設計されているのでぴったりです。
良質なたんぱく源となる鶏のささみなどを与えても良いですね。

また、筋肉を動かすにはカルシウムも必要です。一緒に摂れるように心掛けましょう。

3.足腰を鍛えるためのトレーニング

どんなに栄養的にサポートしても、筋肉が弱ったままでは足腰への負担は減りません。
また、痛みがあるからと運動を控えていると、余計に筋肉が弱まり、症状がひどくなってしまいます。

そのためには、足腰の筋肉を鍛え、きちんと骨や関節を支えてあげなければなりません。
筋肉を使うことは筋肉の成長にもつながりますので、ぜひトレーニングを実行しましょう。

また、子供の頃からたっぷりと運動していた犬ほど、老犬になってから足腰が弱りにくい、筋力が落ちにくいとも言われています。
老犬になってからの筋肉増強は難しいですし、犬にとっても負担になるので、若いうちから運動を心がけたいですね。

なお、トレーニングの時にはご褒美としておやつを与えるのも良いでしょう。犬もやる気が出ますし、長続きにもつながります。
与える際は1回1回ではなく、一連の動きができてからあげるようにしましょう。

前足・後ろ足

まずは基本です。

まっすぐに立たせた状態から“おすわり”をさせます。このとき、横ずわりにならないように補正してあげましょう。これを何度か繰り返します。

同じように、立った姿勢から“ふせ”をさせます。このときも後ろ足が腰の両サイドに来るように気をつけ、何度か繰り返します。

また、立った姿勢で“お手”をさせると、反対側の後ろ足を鍛えることができます。左右ともに数回行いましょう。

体幹

体幹トレーニングの重要性は人では良く言われていますが、犬にとっても同じです。
体の負担を和らげるためにも、トレーニングしてあげましょう。

方法は簡単。
まっすぐに立たせ、右の前足と左の後ろ足を持ち上げ、しばらくキープするだけです。
反対側も同様に行いましょう。
中には、後ろ足を持たれることを嫌がる犬もいますので、はじめは数秒でも大丈夫です。慣れてきたら少しずつ長くしていきましょう。

最近では、犬用のフィットネスボールも開発されていて、体幹トレーニングができるようになってきました。
不安定なボールの上で行うので、ドッグトレーナーなどの指導の下で行う方が安全です。

4.その他の注意

足腰が弱った犬の負担を少しでも和らげてあげたいというのが、飼い主の心情です。
ここでは、栄養以外に関する注意点をまとめました。

肥満

いちばん注意したいのは“肥満”です。

体重の増加は、犬の足腰に想像以上の負荷をかけています。
さらに、運動がしづらくなったり嫌がったりするようになると、ますます体重が増えるだけでなく、使われなくなった筋肉はどんどん力を失っていきます。

日頃から適切な食事と運動に気を配り、適正な体重を維持できるように注意していきましょう。

また、足腰を痛がるからと運動させないのは、多くの場合、逆効果と言われています。
走り回るような運動をさせる必要はありませんが、毎日の散歩はできる限りさせましょう。

ダイエットを兼ねて、芝生や土など足腰に負担の少ないところを選んで歩かせてあげるといいですね。

床の改善

多くの室内犬がフローリングの上で生活していると思いますが、意外と滑りやすいものです。

足腰が弱り滑りやすくなった老犬は、気をつけようとして不自然な歩行をしていることがあります。
できればコルクマット、カーペットなどを敷き、歩きやすいように工夫してあげてくださいね。

老犬の目の病気と予防によい栄養について

犬のかわいらしさが一番よく現れる“目”。
愛くるしい瞳に癒される飼い主も多いことでしょう。

でも、年齢を重ねるにつれ、愛犬の目にも老いはやってきます。

ここでは、老犬がかかりやすい目の病気と、目を守るための栄養やケアについて、詳しく紹介します。

1.老犬に多い目の病気

犬の目も、人間と同じように加齢とともに悪くなります。
それとともに、眼病にかかるリスクも高まっていきます。

まずは、老犬がかかりやすい目の病気について説明しましょう。

白内障

内部にある水晶体が白く濁る病気で、進行すると、飼い主が見ても目が白く濁っているのがわかるようになります。
加齢のほか、糖尿病の合併症としても発症します。

初期は犬にも変化がないのでわかりにくいのですが、進行すると視力が低下するので、物にぶつかりやすくなり、場合によっては失明します。

治療は点眼薬と内服薬で行いますが、手術をすることもありますが、老犬の白内障は完治しにくいとも言われています。

角膜炎

老犬は抵抗力が弱まっているので、目も細菌などに感染しやすくなり、角膜炎を発症しやすくなります。

角膜に炎症がおこるために痛みを伴い、目が開けられなかったり、頻繁にまばたきをしたり、前足でこすったりします。

点眼薬で治療できますので、ひっかき傷などを作る前に、動物病院へ連れていきましょう。

結膜炎

老犬になると目を保護している涙の分泌量が減り、傷つきやすい状態になっています。

結膜が炎症をおこす原因は様々ですが、こういった目の保護機能が低下しているために、目の周囲の毛やシャンプーなどのちょっとした異物でも刺激になってしまいます。

点眼薬や軟膏で治療できます。

緑内障

眼圧が高くなることで視神経を圧迫し、損傷を受けた視神経が徐々に脱落して視野を失っていく病気です。
高い眼圧によって違和感や痛みを伴いますが、初期では飼い主にわかりにくいため、気づきにくい病気でもあります。

発症しやすい犬種もあります。
特に、柴犬、アメリカン・コッカー・スパニエル、シー・ズー、チワワ、ハスキーや秋田犬などは注意が必要と言われています。

点眼薬や内服薬で治療しますが、進行すると手術や眼球摘出となる場合もあります。

2.目をケアするために

人間なら「違和感がある」「目が疲れやすい」「見づらい」などの症状を伝えられるので早期発見できますが、言葉で伝えられない犬の場合はかなり進行してから気が付くケースがほとんどです。

そのため、日頃の食事やケアで目を労わってあげるのが良いでしょう。

老犬がかかりやすい目の病気は、水晶体などの組織が活性酸素や紫外線などによって傷ついたり、結膜や角膜など外部からの異物によって損傷を受けたりすることで起こります。

前者の場合は食事やサプリメントなどで栄養を補い、後者は目の手入れや生活面を中心にケアすることで、予防や進行を遅らせることができます。

栄養面

目の病気予防に効果的な成分には、アントシアニン、ルテイン、ビタミン類、ミネラルなどがあり、白内障や緑内障といった眼病や外傷の修復に有効です。

中でも、アントシアニン、ルテイン、ビタミンCは、目の組織を紫外線や活性酸素などによる傷から防ぐ“抗酸化力”が強く、ビタミンAには粘膜の修復作用があるので、おすすめです。

シニア用のドッグフードの中には、これらの成分を強化したものも多く見られます。
さらに犬に与えるかは獣医師に相談したり、飼い主が判断したりしてください。

なお、サプリメントは食品に該当しますが、与えすぎは過剰症を引き起こす可能性もあります。パッケージにかかれた量を守って与えてくださいね。

各成分の詳しい説明は以下をご覧ください。

アントシアニン

目には、光の情報を受け取る“ロドプシン”という物質があり、これが分解される過程で光の情報を電気信号に変え、脳に伝達しています。

この分解されたロドプシンを再合成してくれるのが、アントシアニンです。

ロドプシンが速やかに再合成されることで、情報伝達がスムーズに行えるため、目が疲れにくくなるのです。

アントシアニンが豊富な食材には、赤キャベツ、ブルーベリー、カシスなどがありますが、犬に与えるならサプリメントがおすすめです。

ルテイン

強い抗酸化作用を持つカロテノイドの一種で、特に眼の水晶体と黄斑部に存在する主要な物質です。

ルテインには、強すぎる光の刺激から水晶体や黄斑部を守る役目があり、不足するとこれらがダメージを受け、眼病につながる恐れがあります。

犬では、抗酸化作用のほかにも免疫力を上げる効果が確認されているので、目の感染症予防や水晶体・黄斑細胞の保護作用が期待できます。

ルテインは人間でも白内障の改善効果が報告されている成分ですので、試す価値は高いですね。

緑黄色野菜に多く含まれるので、これらに火を通して与えるか、サプリメントを利用するのも良いでしょう。

ビタミンA

ビタミンAには、涙の生成や保護する粘膜を、形成したり修復したりする役割があります。

ビタミンAが豊富な食材はレバーですが、生だと寄生虫に感染する可能性がありますので、必ず火を通して与えるようにしましょう。

ビタミンC

ビタミンCも強い抗酸化力をもつ物質です。
もともと、水晶体にはビタミンCが高濃度に存在しており、抗酸化作用によって紫外線や活性酸素から水晶体を守っています。

しかし、ビタミンCはストレスや感染症などによって失われやすい成分です。

犬は人間と違って体内でビタミンCを合成できますが、老犬や環境・体調によっては不足している可能性もあります。
食材やサプリメントなどで補ってやるのも良いでしょう。

ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い成分ですので、生で与えられる野菜やフルーツが適していますが、下痢や糖分の摂りすぎにならないよう注意してあげてくださいね。

目をまもるためのお手入れ

愛犬の状態を把握することは、健康を守るためにも大切なこと。
食欲や全身状態をみるのと同じように、目にも気を配ってあげましょう。

特に、老犬では外部からの刺激に弱くなっていて、目ヤニが多く出たり、傷つきやすくなったりしています。

これらのお手入れやケアにいて紹介しましょう。

目ヤニ

目ヤニはそのままにしておくと炎症を悪化させたり、犬が気にしてひっかき傷を作ったりしてしまいます。
気づいたら拭き取ってあげましょう。

まず、ガーゼをお湯で濡らし、固く絞って人肌以下に冷ましてから、犬の目の周囲を優しく拭き取ります。
目ヤニが固まっていたら、お湯を多めに含ませたガーゼを目ヤニにしばらく当ててふやかしましょう。

健康な犬なら水でも構いませんが、沸騰済みのお湯の方が二次感染を防ぐことができます。
また、片側の目を拭いたガーゼを反対側の目に使うと、感染が拡大する可能性があるので、別のガーゼや部位を使いましょう。

キッチンペーパーは硬く、コットンの中には繊維が抜けやすいものがあり、目や粘膜を傷つける可能性があります。使わない方が良いでしょう。

周辺の毛のカット

犬は目の周りにも毛が生えていて、通常はまつ毛によって眼球が傷つかないように守られています。

しかし、長毛の場合は周辺の毛を短くカットしてあげるのも、眼病予防には有効です。

飼い主がカットしても問題ありませんが、万が一、はさみで目を傷つけたら大変です。
不安があるなら、トリミングのときに目の周辺のカットもお願いしてみましょう。

また、犬種や個体によっては“逆さまつ毛”になりやすいものもあります。
眼球に触れていなければ問題ありませんが、白目が充血していたら獣医師に相談した方が良いでしょう。

また、視力が衰えた犬は視覚以外の感覚に頼って生活しています。
もともと犬の視力はさほど良くありませんが、病気や老化によって視力が衰えると、さらに他の感覚に依存するようになります。

その1つに“ヒゲ”があります。
健康な犬ならカットした方が可愛く見えますが、視力が低下している場合はヒゲによる触覚を頼ることも多くなります。
トリミング時にカットしないように言い添えておくと良いでしょう。

老犬への食事の与え方と工夫

元気に見えていても、体の内部で徐々に進行する愛犬の老化。
統計学的な調査では、小型犬なら9~13歳、中型犬なら9~11歳、大型犬なら7~10歳、超大型犬なら6~9歳くらいから老化が始まることがわかっています。

愛犬の世話も年齢に応じて変えてあげたいですね。
特に食事は健康を守るために大切ですから、気を配ってあげたいものです。

ここでは、老犬ならではの事情を考慮した食事の与え方やポイント、注意すべき点について解説します。

1.成犬と高齢犬における与え方の違い

犬の胃腸は一度に1日分の食事をすることができます。
しかし、胃腸への負担を考えると、成犬期でも1日2回の食事が望ましいと言われています。

基本的には老犬期も同じ1日2回でOKです。
しかし、老犬期も後期になったり、病気にかかりやすくなっていたりするなら、1日の食事量を3~4回に分けて与えた方が良いでしょう。

運動量も新陳代謝も落ちていますので、以前ほど食欲を感じなくなっているでしょうし、胃腸の機能も低下して消化能力が落ちてきています。
回数を増やすことで、老犬の負担を減らしてあげましょう。

2.食べなくなったときの対処

このように、老化によって食欲が落ちる原因はあるものの、やはり最低量は食べてくれないと体力が維持できません。
一時的に食欲が落ちている場合はその時たまたま…ということもありますが、しばらく続くなら、今までの食事では食欲がわかない原因があるのかもしれません。

老犬の場合、この原因の多くはアゴの力や歯が弱くなるところにあります。
特にドライタイプのドッグフードを与えられている犬は、成犬期ほどしっかり噛み砕けなくなるために、胃腸での負担が大きくなり、胃腸障害を起こしていることがあります。

丸飲みに近い状態になってしまうので、胃もたれや胸やけ、下痢や嘔吐などの症状が起こりやすくなり、そのために食欲が落ちてしまう…という具合です。

また、歯周病による痛みや、歯が抜けたことによって食べ物が口からこぼれてしまうなど、食べにくさを感じている場合もあります。

こういったケースでは、食事をお湯でふやかすことが良い解決策になります。
ドッグフードが柔らかくなるので、噛むのも飲み込むのも楽になりますし、水分不足になりがちな老犬を脱水症状から守る効果もあります。

また、温かくすることで虫歯にもしみにくくなり、香りがたち上って、嗅覚も衰えつつある老犬の鼻を刺激することができます。おいしい匂いに気づけば、食欲も湧くかもしれませんよね。

お湯ではなく、野菜や肉を煮込んだスープ(味付け不要)をドッグフードにかけてあげるとさらに効果的です。
愛犬用に作ってあげても良いですが、例えば、人間用のカレーや具だくさんのみそ汁など、具材を煮込んだ後、味付けの前にスープを取り分ければ手間も省けますよ。

最近ではいろいろな風味のソースも市販されていますので、利用してみるのも良いでしょう。

3.足腰が悪い時の対処

食事の内容を工夫しても食べてくれない場合は、食事の姿勢に問題があるのかもしれません。

老犬になって足腰が弱り、立ったまま頭を下げる“食事の姿勢”が負担になっている可能性が考えられます。
この体勢は、足腰だけでなく頸椎(首)にも大きな負担になりますので、食器を台の上に置くなどして改善してみましょう。

首がまっすぐに伸びた状態で食事をすると、口から胃までの食べ物の移動がスムーズになるというメリットもあります。

食事だけでなく、水も立ったまま飲める位置に置いてあげてくださいね。

4.寝たきりの時の対処

医療の発達により高齢化が進むのは、犬も人間も同じです。
最近では、寝たきりの老犬も珍しくありません。

ここでは、自力で食事が困難な犬への食事の与え方について触れましょう。

食事の形状

体を起こして食事ができない場合、飼い主による介助が必要です。
体全体の筋力も低下していますので、基本的には喉につまりにくい“流動食”を与え、体力を維持できるように栄養補給しましょう。

流動食は動物病院の処方食や市販品もありますが、ドッグフードをすり潰し、水と混ぜても作れます。ミルで挽いてしまうと簡単ですよ。

混ぜる水の量が多すぎると、フードがふやけて食事の量が増えてしまいます。犬が食べきれないと必要なエネルギーが取れなくなりますから、食べきれる量を考慮して、愛犬が食べやすい固さに調節しましょう。

与え方

流動食を与えるときは、シリンジ(注射器)か絞り出せる容器に入れて口の中に流し込みます。

シリンジはペット用介護用品として多数販売されていますが、100円ショップでも安全で使い勝手のよいものが売られています。
特に“ハチミツ用容器”は詰まりにくく、洗いやすいので清潔に保てますし、口の奥に食べ物を押し出せるのでおすすめです。

介助用のスプーンも売られています。口の中を傷つけにくい素材で、犬に適した形状をしています。
ふやかした食事を介助して与える時には適していますが、流動食にはやや不向きです。

介助の方法

流動食の用意ができたら、温度を確かめましょう。人肌より少し温かめくらいが適温です。

まず、犬の.上半身を起こして、頭を犬が立った時と同じ状態にします。抱っこでもクッションに寄りかからせてもOKです。無理のない姿勢にしてあげましょう。
このとき、顎だけを上に向けると気管に入りやすくなります。気をつけてください。

次に、流動食を入れた容器の先を、口の横から犬歯の後ろ側に差し入れます。
犬の様子を見て、加減しながら流動食を押し出してください。

食事量はドッグフードのパッケージに書いてある量を目安にし、1日分を3~4回に分けて与えましょう。
食が細いなら、回数を増やしても大丈夫です。
できるだけ、1日分の食事量が摂れるようにしましょう。

なお、水も重要な成分です。
寝たきりの状態だと水分補給も自力ではできませんから、流動食と同様にシリンジなどで犬歯の後ろ側にゆっくりと垂らしたり、流し込んだりしてであげましょう。

夏場はこまめに与えるのはもちろんですが、冬の室内も意外と乾燥しているものです。様子を見にいった時に飲ませてあげましょう。

また、食事が終わったら、口の中や周囲をガーゼで拭いてあげるのも忘れないようにしてください。歯周病や皮膚炎の予防になります。

体力が落ちている寝たきりの老犬は、食べカスで繁殖した雑菌が原因で思わぬ病気になることがあります。
一説には、肺炎の発症率があがるとも言われています。老犬にとって、肺炎は命に関わる病気です。きちんとケアしてあげましょう。
水を飲ませれば、食道などもきれいに流せます。

食事が終わったら、容器をきれいに洗い、きちんと乾かして衛生的に使いましょう。煮沸消毒や赤ちゃん用の哺乳瓶洗浄剤などが使える素材なら、殺菌すると安心です。
いずれにせよ、洗い替えが1つあると便利ですよ。

もし、流動食でも飲み込めなくなったら、すぐに獣医師に相談しましょう。
“カテーテル”といって、直接胃の手前にチューブを入れて食べさせる方法があります。
カテーテルの扱い方の指導を受ける必要がありますので、動物病院に相談してみましょう。

5.おやつに関して

飼い主がいろいろと工夫していても、食欲が出ないときがあると思います。
しかし、必要な栄養は摂ってもらいたいですよね。

そんなときは“おやつ”を上手に利用しましょう。
おやつは一般的なドッグフードよりも嗜好性が高いため、食べたいという気持ちになってくれることが多いようです。

食事を摂れる老犬にも、適したおやつを補助的に与えるなら、栄養補給に役立てることができます。
もちろん、おやつを食べ過ぎて食事に影響するようではいけません。
散歩や飼い主と遊んで体を動かしたご褒美になら与えてもいいですね。

老犬用のおやつとして様々な種類のものが売られていますが、栄養や健康の補助として考えるなら、高たんぱくの鶏のささみでできたジャーキーや、カルシウムやオリゴ糖入りのボーロなどが良いでしょう。
関節炎があるのなら、グルコサミンやコンドロイチン配合のビスケットなどもいいですね。

愛犬が噛める硬さや、体調・病気などによって適したものを選び、栄養を補ってあげましょう。

また、おやつではありませんが、補助的な食品として、犬用に販売されているミルクは嗜好性も高くおすすめです。
特に、ヤギ乳は犬が必要とする栄養を多く含んでおり、老犬の体力維持にもピッタリです。

犬用ミルクには液体と粉末があるので、液体ならドッグフードをふやかしたり、粉末なら食事に振りかけたり、ぬるま湯で溶いてふやかしたりしても良いでしょう。

また、老犬になって散歩に行く機会も少なくなり、ペットシーツの上で排泄することも多くなっていると思います。
匂いも気になりますね。

便臭を改善するには、腸内環境の改善に役立つ前述のオリゴ糖や乳酸菌の摂取が効果的です。
これらが配合されたおやつやサプリメントを与えてみるのもおすすめですよ。

愛犬のお腹ケア!腸に関する栄養素

健康のバロメーターともいえる“ウンチ”。
特に腸の健康状態を把握するには、毎日のチェックが欠かせませんね。

でも、年を重ねるにつれ、愛犬の胃腸も少しずつ機能が衰えてきます。

ここでは、老犬に多い胃腸関連の病気や、それを排泄物から見極める方法、また、健康な腸を保つために必要な栄養について、詳しく解説します。

1.老犬に多い腸の病気と便・尿の症状

年をとった犬の胃腸は少しずつ弱っていきます。
それと共に、病気にかかりやすくなったり進行しやすくなったりします。

まずは老犬がかかりやすい腸の病気と、便・尿に見られる変化について説明しましょう。

ポリープ・腫瘍

ポリープや腫瘍の原因は、外的な刺激(飲食物)や遺伝など様々です。
発症の確率は老犬ほど高くなり、すべての部位のガンによる10歳以上の死亡率は45%にもなります。
その中でも発見しやすく、腫瘍の切除が可能で生存率が高いのが腸にできる場合です。できるだけ定期検診を受け、早期発見に努めましょう。

症状としては、下痢や便秘などが続くことが多く、直腸や大腸にできた場合は、便に鮮血が混じることがあります。
一方で、腸の深部にある小腸に生じた場合は発見しにくいと言われています。

直腸ポリープは特に老犬で発症率が高く、血便や下痢などの症状があります。
最近では内視鏡による手術が可能となり、開腹の必要がなく、入院期間も短縮できるようになっています。

腸閉塞

何らかの原因で、腸が詰まってしまう病気です。
子犬や拾い食いの癖がある犬が異物を飲み込むケースが多いですが、老犬になるとともに発生率が高くなる腫瘍や寄生虫が詰まったりしても発症します。

食欲がない、嘔吐する、お腹を触ると痛がる…など原因によって症状も様々ですが、早く処置しないと腸の細胞が壊死して命に関わります。

寄生虫

老犬に多く寄生する条虫のうち、最も多いのがイヌ瓜実条虫で、ノミが媒介しておこります。

症状としては、食欲がなくなり、軟便や下痢をおこすほか、肛門部をしきりに舐めたり、地面にこすって前進したりする様子が見られます。
肛門の周りに白いゴマのようなものが付着していたら、感染の可能性が非常に高いので、獣医師に相談しましょう。

寄生虫には回虫、鉤虫、鞭虫、条虫など多くの種類があり、抵抗力が弱い子犬や老犬が感染しやすいという特徴があります。

また、寄生虫が詰まって腸閉塞をおこす場合もあるので注意が必要です。
中には回虫のように人にも感染するものもいます。
便は必ず取り除き、口移しで食事を与えないように気をつけましょう。

2.病気の疑いのある便について

老犬は年とともに胃腸が弱くなり、少しの刺激にも敏感に反応して下痢や便秘をするようになります。
しかし、思い当たる変化がないのに下痢や便秘が続く場合は、消化器系の異常を疑っても良いかもしれません。

また、老犬は腸内環境が崩れやすく、便秘傾向になる個体も多く見られます。
便秘がちになると、排便時にりきんだ時に肛門が切れて出血することもあります。この場合は便の周囲に少量付着する程度で、一時的なものですから便秘の原因が病的でなければ問題ありません。

一方で、血便が続く、便の内部にも血液が混じっている、下痢が続くなどのほか、頻繁な嘔吐が見られるときも病気の可能性が高まります。
早急に獣医師の診察を受けましょう。

3.弱った腸に適した食事と栄養

年をとれば味覚や嗜好が変わるのは、犬も人間も同じです。
まして、消化機能が低下している老犬にとっては、栄養吸収の効率も考えてあげねばなりません。

また、筋力も衰えてくるため、排便時にきちんと腹圧がかからず、りきめなくなってきます。
この状態で便が硬いと、余計に排便に支障をきたし、慢性的な便秘へと移行しがちです。

この点を注意して、老犬の腸に優しい食事や栄養について考えてみましょう。

柔らかい食事

老犬は歯も弱っていることが多く、固いものは咀嚼が不十分なまま胃腸に送られることになります。機能が低下している胃腸には大きな負担になりますね。

なので、できるだけ柔らかい食べ物を与えましょう。
もし、そのまま飲み込んだとしても消化しやすく、胃腸の負担を軽減できます。

ドッグフードをぬるま湯でふやかしたり、細かく砕いていから与えたりしましょう。

腸内環境を整える

犬も人間と同じように免疫機能は腸に集中しています。
老犬は感染症に対する抵抗力も落ちてきますが、腸内環境を良好に保つことで、免疫力を維持・強化することができます。

腸の中には多くの腸内細菌が棲みついており、善玉菌が増えれば腸内環境がよくなり、便秘や下痢が減り、免疫力もアップします。
逆に、悪玉菌が増えると下痢・便秘・免疫力の低下のほかに、発がん性物質などの産生によって病気のリスクがアップしてしまいます。

善玉菌の維持は健康に不可欠ですが、食物繊維の少ない食事や治療のために服用した抗生剤のために減少してしまうこともあります。

老犬は感染症などにかかって抗生剤を処方されることも多いので、善玉菌が減少し、腸内環境が乱れやすい状況にあると言ってよいでしょう。
積極的に善玉菌が増えるようにサポートして、腸の状態を良好に保ちましょう。

食物繊維

犬は食物繊維を消化できませんが、これが食事に交じっていると、胃腸を食べ物が通過する速度を緩やかにしてくれるので、他の栄養素の消化や吸収を助ける働きがあります。

また、善玉菌のエサにもなるので、腸内環境の改善にも非常に役立ちます。

でも、もともと肉食の犬の腸は、食物繊維は不向きです。
とくに、固い不溶性の食物繊維は消化器系への負担が大きいと言えるでしょう。
老犬には豆類やゴボウ、サツマイモなどは控えた方が良いでしょう。

与えるなら水溶性の食物繊維を多く含むキャベツ・ニンジンなどが適切です。小さめに切り、柔らかく茹でてから与えると良いでしょう。
リンゴやバナナも適していますが、カロリーの摂りすぎに注意してくださいね。

サプリメントも良いですが、個体によって効き方に差が出やすいので、便の状態を見ながら少量ずつ与えてください。

食物繊維は便秘の改善も期待できますよ。

乳酸菌

善玉菌のエサに適しているのは食物繊維だけではありません。
乳酸菌の菌体も優れたエサとなりますし、生きたまま腸内に届けばしばらく活動(発酵)を続け、大腸菌などの悪玉菌減少に活躍してくれます。

最近では乳酸菌入りのドッグフードやサプリメントも販売されています。
もちろん、犬が嫌がらずアレルギーがなければ、ヨーグルトを与えてもOKです。でも無糖タイプにしてくださいね。

新鮮な食事

犬の消化酵素の力は強力ですが、老化と共に分泌量も減少していきます。

すると、今までは少しぐらい傷んでいる食品を食べても問題なかったのに、下痢や嘔吐をおこしたり、食中毒にかかりやすくなったりします。

老犬には特に新鮮な食事を心がけましょう。

食べ残しの廃棄はもちろん、開封済みのドッグフードも早めに使い切ったり、小分けしたりするようにしましょう。
特にウェットタイプのフードは、密封し冷蔵保存するようにしましょう。

水分補給

老犬は感覚が鈍ってくるので、喉の渇きにも気づきにくくなっています。
人間でも高齢者の熱中症が多いのはこのためです。

また、体の水分が足りなくなると食べ物が胃腸を流れにくくなり、代謝も落ちるため、栄養の吸収も供給も悪くなります。
腸内では便が滞留し、便秘の原因にもなります。

老犬ほど、飼い主が水分を摂るように促してあげましょう。
前述のように、ドッグフードをふやかすなどして食事と一緒に水分補給するのも良い方法です。

特に暑い季節は気をつけてあげましょう。

高齢犬は腎不全になりやすい!?その治療方法とは?

1.腎不全とは?
体の中には不必要になったものつまり老廃物があります。それを腎臓でろ過して有害物質とともにおしっことして外に出すのが正常な状態です。
しかし、腎不全になるとろ過をする機能が落ちていくので老廃物を外に出すことができなくなります。
この状態を腎不全と言います。
2.腎不全には2種類ある
腎不全と言っても「急性」「慢性」の2種類あります。
まずは、急性から説明しましょう。急性は尿道に石が溜まることで起きる尿道結石や心疾患、急性腎炎が原因で発症します。
名前の通り腎臓がものすごい早さで悪くなっていきます。
症状としておう吐や下痢、食べる量が減るなどがあります。飼い主さんが気付きやすい症状ですね。
症状としては見つけやすく軽いものだと考えてしまうかもしれませんが、急性は症状が急速に悪化していくので処置は早めにしましょう。
体内に有害物質がたくさんたまると、命の危険もあるのです。
次は、慢性を説明していきましょう。
慢性は腎臓の機能の大半が低下していることをいいます。約3/4の機能が低下した場合と言われています。
そして、慢性腎不全は急性腎不全と違って見た目で分かる症状がありません。
おしっこの色が少し薄いかなとか食欲ないかな程度の症状です。
ですから、たまたま病院に行って気付いたというケースも多く、その時は手遅れだったという場合もあります。
そこで、飼い主さんが気を付けるポイントとして、おしっこの色・量・回数をチェックすることをお勧めします。
また、腎臓に関して病院にかかったことがないと思っても、高齢になればその可能性はグンと高くなります。
それは小型犬だからとか大型犬だからとかではなく、どの犬種でも同じです。
10才を超えたあたりから、腎臓病を疑い半年に一回病院を受診することをお勧めします。
3.治療方法とは
人間と同じで犬の腎臓は再生することはありません。
ですから、それ以上悪くならないようにする治療をしていくのがベストな方法と言えます。
詳しく言うと、投薬することでおしっこうの量を増やしていく方法です。
また、食事を変えたり水分を多めに摂らせるなどが主な治療方法となるのです。
食事を詳しく言うと、塩分やカリウム、たんぱく質など控えないといけない成分があるので先生と相談してみるのをオススメします。
野菜・果物など普段食べている分には健康的で良いのかもしれませんが、実はカリウムが多く入っています。
その辺も相談して知識を高めていく必要があるでしょう。

高齢犬に運動は必要なのか!?その方法とは?

1.運動の必要性とは
犬は年を重ねるにつれて動きがゆっくりになって犬本人も嫌がるようになります。
そんな嫌がっている愛犬を見て家でゆっくりすることを選んでしまうと、犬もそれに慣れてしまいますます動くことに億劫になり
寝たきりになる可能性が高くなります。
それを回避するのが「運動」です。
運動は筋肉量を増やし足腰を鍛えることができます。
足を鍛えるということは心臓を鍛えているのと同じだと言われています。
ですから、血液の流れをスムーズにする機能を丈夫にする効果も期待できます。
血液の流れは新陳代謝にも関係しているので、運動するということは大きな必要性があるのです。
2.準備運動
成犬と違って高齢犬に運動をさせる時に急な運動は禁物です。
まずは、軽めの準備運動から始めましょう。
具体的に言うと、外ではなく家の中で歩く程度から始めましょう。
トイレまで歩く程度で大丈夫です。
動きたくないという犬の気持ちに寄り添って、運動をさせることが大切です。
いきなり散歩をさせて身体を壊すだけではなく、気持ちも落ち込んでしまったら大変ですからね。
3.気温を考える
これは成犬でも気にして欲しいところですが、高齢犬は特に気にしてください。
まずは夏の場合ですが、日中は人間でも暑いですよね。
犬は人間よりも地面に近いのでもっと暑いんです。もともと犬は暑さが苦手というのもあります。
そんな時は、日中ではなく日が落ちてきて涼しくなってくる、夕方以降に散歩をしましょう。
逆に冬の場合は夕方以降では寒すぎます。
犬は寒さは強いですが、高齢犬ともなれば寒さも苦手です。
日中の暖かい時間を選び、それでも寒い日は防寒服を着せてあげるといいでしょう。
雨の日はカッパを着せてあげることで、濡れないように工夫してあげましょう。
身体が濡れることで体温が下がる可能性があるからです。
4.注意点
運動するにあたって2点注意することがあります。
まず一つ目は、水分を摂ることです。
高齢犬は喉の渇きに鈍感なので、飼い主さんが意識して水分を与えましょう。
外に出ているときは飲み物を持って行くといいでしょう。
二つ目は、段差です。
高齢犬になると成犬のときは気にしてもなかった段差でこけたりします。
ソファに簡単に登れていたのにとショックを受けるかもしれませんが、それは愛犬も一緒です。
ワンちゃんが落ちこまないように、踏み台を置いてあげるなどしてできるんだよという気持ちを持たせてあげて下さい。